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人生迷子

 オリジナル小説を書いたり、二次創作を書いたり、PBWのマスターとして活動したり、小説の感想を書いたり、日記を書いたり――要するに文芸するブログです。

指定期間 の記事一覧

幕間 ルイズ家のもの達

2014.04.04 (Fri)
『ルイズ様! 今日、セフィ姉さまがお戻りになるという話は本当なのですか!』

「落ち着きなさい、ソフィア。本当よ。やっぱりアカデミーが総出で弄くっても何一つ解明できなかったみたい」

『当然です。私達の製作者は――』

「ソフィア。製作なんて言わないで。あなた達はちゃんと生を受けて、この世界で生きているのよ。わかった?」

『すみません、ルイズ様』

 それはいつもと変わらぬ夜の憩いの時間。ルイズが最も心休まる時間だ。

「剣の娘ッ子が帰ってくるとなると、また一段と騒がしくなるな」

 デルフリンガーがかちかちと音を立てることで喜びを表した。

「おーい、会話についていけないんだが……」

 一人だけ置いてけぼりのミイラ男――才人が挙手をした。先の決闘の傷が今だ癒えてないのだ。

「セフィラって誰だよ?」

『姉さまです』

「おっかねぇ娘ッ子だぜ」

「可愛い我が子よ」

「いや、三人(?)とも答えてくれたの嬉しいけど、さっぱりだ」

 ダメな奴ね、とルイズは呆れ顔を浮かべる。

「訊けばなんでも答えてくれていると思っている時点で甘ちゃんなのよ、才人。もしも十年前にわたしに召喚されていたら、あんた死んでたわね」

「十年前に何があったんだよ……?」

「ふっ……女は秘密で着飾るものよ」

「うぜぇっ!」

『ルイズ様、サイト様を弄ぶのが楽しいのは同意しますが、姉さまいつごろお戻りになるのでしょうか? もう夜の帳はおりていますが……』

「おいっ! そこの喋る杖! 今なんて言いやがった!」

『もしかして、姉さまのことだからどこかで道に迷って……』

「無視するな、ポンコツッ!」

 才人がソフィアに向かって文句を垂れていると、窓の外でキラリと何かが光った。

『ソフィーを馬鹿にしてんじゃないよぉぉぉぉっ!』

「げばらっ!」

 光っていた何かが窓から侵入し、才人を強襲した。
 才人は腹への直撃を受けて、昏睡した。どうやら傷のところに攻撃を受けたらしい。

「あら、遅かったわね、セフィラ」

『マスター、ただいま戻りました』

 才人の腹に減り込んだままの棒状の何かが、話題に上がっていたセフィラらしい。
 ルイズは、才人からセフィラを引き抜くとテーブル上に、ソフィアと並べる。

『姉さま、お久し振りです』

『久し振り。ソフィー、大丈夫だった? あの大きなゴキブリに何かされなかった?』

『はい、大丈夫です。それとサイト様はゴキブリではなく、ミイラ男です』

「に、人間だぁ……」

 呻くように答えた才人の言葉には誰も反応を示さなかった。
 セフィラはソフィアの姉である杖だ。
 黒色の柄をしており、長さはソフィアと同じぐらい。先端にはピンク色の宝石が装着されている。

「それにしても嬢ちゃんはすげぇよな。10にも満たない時に、インテリジェンスソードである俺を参考にインテリジェンスワンドを試作し、その試作が完成品なんだからよぉ」

 幼い頃のルイズは人と関わるのを極端に避けていた。ほとんどアカデミーで缶詰め状態で、その末に作り上げたのが、姉妹の杖――セフィラとソフィアだった。
 数年前にもう一度作ろうとしたが、セフィラ達に及ぶもの……それ以前に、意思を持たせることすらできなかった。
 ルイズにとって、実の家族より、杖の姉妹の方が家族であると思っている。またデルフリンガーも家族の一員だ。付き合いの長さで言えば、デルフリンガーが一番長い。

『マスター、それであのゴキブリはなんなのでしょうか?』

 姉妹水入らずの交流を終えたセフィラが、宝石を不信感に点滅させながら、ルイズに訊ねた。

「わたしの使い魔よ」

『使い魔……ですか? あの腰抜けが。ふむ……マスター、あのゴキブリを私に鍛えさせてください』

「いいわよ。あのままじゃ使い物にならないしね。護衛対象より弱い護衛に生きる価値などないわ。まあどうあっても、人類最高の肉体と頭脳と才能を持ったわたしに及ぶ人間なんて存在しないけどね」

『その通りです、マスター。なので、早速焼却処分にしましょう。アカデミーでエネルギーを蓄えてきたので、ゴキブリ一匹燃やすのに不足はありません』

「嫌よ、部屋でやったら飛び散るじゃない。部屋の外でやるにしても、運ぶのは面倒だし」

『流石はマスターです。そこまでお考えになっていたとは、私はやはり勉強不足のようです』

『姉さま、私も共に学習します』

『ソフィー、あなたは優しいわね。姉さんは嬉しいわ、こんなに真っ直ぐで優しい子に育って。これもすべてルイズ様の日頃の指導の賜物ですね』

「セフィラはよくわかっているわね。そう、わたし以上に導くことを得意とする者は存在しないわ。そろそろルイズ教を立ち上げてもいいぐらいだもの」



「相棒、今だけは泣いていいんだぜ」
「うぅぅ……デルフ、俺、俺は、俺はぁ……」



「さて、今日は皆が揃ったことだし、ベットで一緒に寝ましょうか。ん? デルフリンガーは才人と一緒に寝るのね」

「ちょ、ちょっと待ってくれ! 俺もそっちに運んでくれ!」

「デルフゥゥゥゥゥゥッ!」

「相棒、すまねぇな」

「うぉぉぉぉっ!」

 男の友情は儚いものだった。

「寝ましょうか。才人もさっさと寝なさい」

「うぉぉ……なんでだよ……普通、怪我人に添い寝してあげるのが――」

『黙れ、ゴキブリ、マスターの睡眠を妨げるな!』

「ぐえっ!」

 今日もルイズ一家は平和なようです。
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業務報告その7(宵闇)

2014.04.04 (Fri)
 またまた久し振りの納品報告。
 リアルもネットも修羅場っていて忙しかったのデース

・『市松人形の一抹の幸福』納品完了
 タイトルの通り、市松人形が主役のシナリオでした。
 私にしては珍しく変態の登場しない、しかもシリアス気味です。
 ただ市松人形のイッチーが元気溌剌なので、コメディベースな雰囲気のリプレイだったと思います。
 個人的には、今まで書いた中で一番自分の作風に近いものを書けた気がします。

 ……へ、変態がメインじゃないんだからねっ!

 最初がまあパンツで、その後もアレだったので信頼度低いですけどねぇ。
 今回のシナリオは割と行動を縛っていたので結果の範囲も絞られていました。もちろん、予想を超えるプレイングが来れば、結末は変わりますが、今回は予想の範囲内でまとまってノーマルエンドという感じです。
 ただ調べ方や調べる場所は、こちらから提示した場所以外も行っていたので、何かプラス補正をしようと思って、呪霊の効果の緩和などが加わっています。

 ちなみにイッチーの口調のモデルになったのは、『ガールブレンド(仮)』の『くおえうえーーーるえうおおお』ではなく、『艦隊これくしょん』の『金剛』デース。余りああいう外国語訛りのキャラって好きになれないんですけど、妙に可愛いなぁと思えて、気付いたらイッチーが海外一周してました。本当はただのですっ娘だったのです……というどうでもいい裏話。



 次の変態シナリオを早く出したいですけど、どうにもネタがまとまらなかったり、他のことに手を出しているので、もう少々お待ちください。
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